こんにちは。FS21Gの佐藤梓です。

JTSにも外国籍社員が増えてきて、母語が外国語の方と仕事をする機会が多くあります。
私のユニットにも、今年度から外国籍社員が配属され、
日本語教師養成講座で学んだ知識を活用する場面が増えてきました。
今回は、外国人にとって違和感を感じる日本語と、
私が外国人と日本語を話す時に気を付けることを紹介します。

外国人にとって違和感を感じる日本語

あるとき、外国籍社員に「そういえば明日は出社でしたね!」とチャットを送ると、
「どうして”明日”と過去形の”でした”を一緒に使いましたか?」と質問されました。

みなさんはどうしてかわかりますか?

「でした」「行った」「来た」などを日本語教育では過去形ではなく「た形」と呼び、用法が複数あります。
この場合は、「た形」の想起(以前に見聞きしたことを思い出し、確認する)という用法です。
例えば、以下のように使います。

「しまった、明日は試験だった。」
「明後日は日曜日だった。」

日本人は無意識で使っていますが、学習者にとっては違和感を感じる文章です。
私が英語を学習しているときに、どうして英語にはこんな面倒なルールがあるんだろうと疑問に思うことがありましたが、日本語でも同じように、学習者が違和感を感じるルールがあることを思い知りました。

「た形」の用法は他にもあります。(発見、反事実、要求など)
よかったら検索してみてください。

外国人と日本語を話す時に気を付けること

丁寧語で話す

日本語教育で動詞を教える時は、「書く」「食べる」「する」ではなく、
まず最初に「書きます」「食べます」「します」のように「~ます」の形で教えます。
日本語学習者にとっては「~ます」が動詞の基本の形になるので、
タメ口よりも丁寧語で話した方が易しい日本語になると思います。

疑問文は語尾を上げる

日本語は抑揚(イントネーション)が他の言語と比べて弱く、
語尾が上がっているかそうでないかわかりずらいことがあるため、
疑問文ではしっかりと語尾を上げて話すようにしています。

JTS社員のみなさんは日本語がとても上手なので、通常通り話しても問題ありませんが、
日本語を勉強中の学生さん、飲食店の店員さんなどと話すときに意識すると
話が通じやすいかもしれません。

さいごに

アメリカ外交官養成局の調査では、英語話者の日本語習得難易度は最高難易度に分類されています。

FSI’s Experience with Language Learning https://www.state.gov/foreign-language-training/

難しい日本語を学んでくださった方に尊敬と感謝の気持ちを忘れずに、
伝わりやすい日本語を使うことを意識しながら、日本語の面白い点を見つけていきたいと思います。

以上

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